~現場回想記~K 邸(基本設計は自分で)   #2 地盤調査と保証のこと

スウェーデン式サウンディング調査
スウェーデン式サウンディング調査

地盤調査に立合いました。
現在は造成されていますが、国土地理院発行の土地条件図によればこの現場は地形区分上は「斜面」に分類されます。造成から約2年が経過してはいるものの、鉄筋コンクリートの擁壁付近は、地耐力が出ませんでした。

まだ基本設計のまっ只中で、間取りや建物の形が決まった段階ですが、ここで得られたデータは今後の実施設計や予算計画に反映していきますから、設計の初期の段階で地盤調査を行うことは、設計者にも施主にも大切な手順です。


よく聞く地盤保証とか建物の10年保証。
私も分離発注で施工するときはかけています。ここでよくお施主さんは勘違いして、10年間は何があっても保証されると思ってしまうようです。しかし、この保証というのはあくまで瑕疵についての保証です。行った地盤調査や地盤改良、建物の施工について保証内容に該当するような瑕疵(いわば失敗)があった場合に保証しますといっているだけのこと。地震や台風で地盤や建物が破壊した場合には免責なのです。

「俺の家は○○の10年保証がついているから大地震が来ても安心だ!」などという思い込みをしてませんか?


 本当に安心したいなら、設計と監理をしっかりやって、丹念に工事記録を残し、完成後は火災保険や地震保険をかけるくらいしかありません。もちろんこの保険とて完璧ではありませんが。


掲載日:2008.06.01