おおつ住宅工房一級建築士事務所

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久しぶりの鎌倉小町通り

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新築なのに古い家~築14年目の伐採ゴメンね~

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住宅診断・検査業務始めます!

この度、住宅診断・検査業務について、株式会社アネストブレーントラスト(通称:アネスト)さんとパートナー契約を交しました。間もなく業務を開始します。

 

既存住宅状況調査については、残念ながら昨年度の講習を受けそびれたので、直近の既存住宅状況調査技術者講習(主催:一社/日本建築士事務所協会連合会)を一日受けてからとなります。

 

また、今後は耐震診断を含む住宅診断・検査関連の業務は、基本的にアネストさん経由で行うことになります。

 

アネストさんは、不動産業とも建設業とも資本関係を持たないホームインスペクション(住宅診断・住宅検査)の第三者機関で、完全に中立的な立場を貫いているところに大変共感できました。しかも業務品質確保のため診断員、検査員は一級建築士に限定するという徹底ぶりです。

 

奇しくも、私自身がCMr(コンストラクション・マネジャー)の中立性に拘り始めたところで、この度の出会いに感謝です。末長いお付き合いができれば幸いです。

 

↓私も載ってます。

https://www.anest.net/profile/kanto/ohtsu_hiro.html

 

#ホームインスペクション #建築サポート

 

 

 

 

 

 

 

 

 

業務フロー/適材適所の独立型CM方式!

昔、一緒にやっていた一回りくらい年下の建築士が、分離発注なんかやっていたら設計に集中できないと言って辞めていきました。

私はその時、建築士として腕を上げたいなら近道だと思うよ!などとと言いましたが、彼には届きませんでした。

 

改めて分離発注型CM方式の業務フローを整理していくと、特に設計者がCMrを兼務するCM方式は、建設会社出身の自分にとっては当たり前でも、意匠デザイン事務所出身で尖がっていた彼には刺激が強過ぎたのかも知れません。

これをいきなりやらせたら大変だよね。

 

あの頃、設計とCMを切り離していたら、もう少し違った結果になっていたのかも?

適材適所と言いますからね。

 

反省しながら【業務フロー】アップしました。

 

#適材適所 #ピュアCM  

分離発注型CM方式/兼務型と独立型

CMとは、コンストラクション・マネジメントの略です。

それを行う人をコンストラクション・マネージャー(CMr)と言います。

また、CM方式とは必ずしも分離発注のことではありませんが、今回は現実的な

分離発注型CM方式の概念図を2つ【CM方式とは】に掲載しました。

メリットとデメリットも記載しました。

 下記はその紹介です。

 

※1:設計者がCMrを兼務するやり方ついても、ここではあえてCM方式と呼んでいます。

 

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首都直下型地震に備える!

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昭和の手描き図面

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今度はBIMか…!?

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白熱球からLED球~調光に注意~

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謹賀新年2020/改正建築物省エネ法など

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年末年始は12/28~1/5まで休業致します

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改めて温故知新

気楽には読めないので、最近は住宅雑誌をあまり読まなくなってましたが、たまたま目にした住宅雑誌の冒頭、ある住宅建築家の言葉がいきなり心に刺さりました。一節を引用させてもらいます。

 

~このままの社会状況を放置しておいては、日本の住宅の質の低迷はこれからもずっと続いていくことになるのだから...。ただし、時代の風潮に立ち向かうには、並みの精神力、並みの志では貫けないことは確実である・・・(後略)~

 

 

おおつ工房パート2がスタートして、早3ヶ月余りが過ぎました。その間、CM(コンストラクション・マネジメント)の話ばかりしているので、「もう家の設計やらないの?」と何回か聞かれました。「やりますよ!^^」と答えながらも、正直、若干迷う気持ちもありました。(並みの精神力)

 

一緒にやってきた職人達はみんな高齢化しているし‥。

自分ももう若くはない‥。

早くて、安くて、簡単で、画一的という圧倒的な住宅業界の流れの中で、それに立ち向かう情熱がまだ持てるか?(並みの志)

 

 

大先輩の建築家に指摘されたような気がします。

その建築家が言う設計者の第一の力量は「人間力」。

CMrとして他の設計者をサポートする側にまわることはあっても、自分もいち設計者として、これからも発信していこうと、手書きのパース見をながらやる気出てきた次第です。

あの頃は温故知新だと燃えていた!

 

 

建築専門誌などが読み放題のBiz SHERPA(ビズシェルパ)いいね!

https://bizsherpa.jp/lp

 

#住宅設計 #家づくり #温故知新 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

建物探訪-古民家編-

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ビル管理の分離発注でファシリティ・マネジメント~

 

不特定多数の人が利用する一定規模以上の特定建築物(映画館、劇場等の娯楽施設、美術館、ホテルや学校、オフィスビルなど)のオーナーさんには、法律で定められた維持管理に関する報告を都道府県知事等にしなければならない義務があります。

 

 

点検、検査項目は大雑把に数えても20種類くらいあって、関わる法律もビル管理法(略称)、建築基準法、消防法、電気事業法、水道法、労働安全衛生法...等々、複雑多岐に渡ります。

多くのオーナーさんは、ビル管理業者さんに一任されているケースが多いようですが、建物が古くなれば、メンテナンス費用も嵩みますし、内容の透明化やコストダウン、維持管理に関わるそれぞれの専門業者さんと顔の見える関係をつくりたいというご要望が出てくるのもうなづけます。(建築工事によく似ています)

 

私が上記のビル管理のひとつである建築の定期調査を担当している施設のオーナーさんより、ビル管理の各作業を分離発注したいというご要望があり、施設側の担当者をサポートすることになりました。

 

CM(コンストラクション・マネジメント)方式は、必ずしも工事を分離発注することではありませんし、事業の推進(PM)や施設の保守管理(FM)に関わることもあるので、本件はFM(ファシリティ・マネジメント)のお手伝いをすることになりそうです。

勉強することが沢山あります!

 

●ファシリティ・マネジメントとは

 こちら

 

 #ビル管理 #分離発注 #特定建築物 #コストダウン

 #価格の見えるビル管理?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新しい仕事仲間

うれしいニュースです。

幼馴染で2級建築士の女性が、子育てが一段落して仕事に復帰することになり、おおつ工房の協力事務所として、手伝ってくれることになりました。

 

彼女とは同じ歳で、多分、私達が幼稚園に入る前から?の超幼馴染!確か2級建築士試験に合格したのも同じ年だったと思います。何年前だろ…?

彼女は設計事務所に勤務した後、結婚退職。そしてこの度、仕事に復帰することになりました。

 

 

今日は、仕事内容について海老名のROLEで打ち合わせでした。

だいぶブランクがあるので、当分はアシスタント的な役割になると思いますが、

小回りの利く、女性建築士の協力は大変ありがたいです。

気心知れてるし!^^

 

独立した建築士事務所が、プロジェクトに応じてチームをつくって仕事をする。

簡単な打ち合わせなら、パソコンのビデオ会議で済ませて、

仕事は基本自宅でやって、必要ならコワーキングスペースに集まる。

伸縮自在の建築士事務所!

そんな働き方を充実させていきたいと思います。

これもPM型経営(ISO10006:企業経営手法)と言えるでしょうか?

 

#幼馴染 #建築士 #働き方 #建物を大量生産する時代は終わった #海老名集まりやすくでいいよ! #田舎過ぎず、都会過ぎず

 

 

改正健康増進法ーもうすぐ全面施行

2020年4月1日より、改正健康増進法が全面施行されるに伴い、宿泊業を営むクライアントから、喫煙ブース設置の相談がありました。

 

ブースの設置自体は簡単ですが、建築基準法や消防法などの規制もあり、さらに助成金を申請するとなると、それなりの業務量になってきそうです。

 

 

 

 

 

早速、管轄の建築指導課、消防署予防課と協議してきました。

建築指導課では、喫煙室は居室として扱い、換気量の確認や非常用照明の設置。

消防予防課では、消火設備の適合性などの指導がありました。

 

さらに、助成金を受けるために手引きを読んでみると、提出書類がいろいろある中で、「ブースを設置する場合でも同等の規模、仕様で造作した場合の見積もりも提出‥」とありました。ここまでするんですねー。

 

小さな工事ですが、これもCMrの出番ではないかと思います。

 

 

●なくそう望まない受動喫煙

https://jyudokitsuen.mhlw.go.jp/

 

●受動喫煙防止対策助成金の手引き

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000049868.html

 

#改正健康増進法 #分煙 #受動喫煙対策 #建築 #コンストラクション・マネジメント #CMr

 

 

 

台風シーズンに上棟しなくても…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

過酷な夏が終わったと思ったら今度は台風の波状攻撃で、建築業の宿命とは言え、

天候に翻弄されがちな毎日です。

台風の被害に遭われた方には、謹んでお見舞い申し上げます。

細かい事でも構いませんので、修繕工事など遠慮なくご相談下さい。

 

台風のリスクが年々増していく中、この季節の建て方(上棟)は極力避けるように家づくりのスケジュールを考えてみてはどうでしょうか。

 

建て方から躯体工事、サッシ等がついて外装下地が終わるまでの3週間程度の間が最も危険です。もしこの間に今回の15号のような猛烈な風を伴う台風に遭遇してしまったら、工事中の建物は成すすべがなく、ただ無事を祈るしかありません。

 

昔の話ですが、高台にあった建て方直後の建物が実際に台風で倒壊してしまったことがありました。ケガ人が出なかったことが不幸中の幸いでした。

 

急に思い立って家づくりを始める方はいないと思いますが、家づくりには時間がかかります。スケジュールを考える時、比較的安全な冬場に建て方作業ができるように逆算して、設計等に着手されることを強くお勧めします。

 

充分な工期をとって、焦らずに進めましょう。

 

#上棟 #台風 #建築スケジュール

 

 

台風被害は自分もち!?

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再始動

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お勧めの本

 

【新しい家づくりの教科書】

 

お盆休みを利用して、真剣に読ませて頂きました。

 

・高断熱高気密がいかに大切か。

・日本の住宅の断熱基準が海外に比べてかなり遅

 れている。

・ZEH(ゼロエネルギーハウス)基準が最高レベ

 ルではない。

・2020年以降は「省エネ基準」を満たさないと住宅

 を建築することが出来なくなる。

 

 これまでも断熱性能を軽視してきたわけではあり

 ませんが、実を言うと、高気密については懐疑的

 な見方をしていました。

  

また、設計者としては、住まい手のためだけではなく、地域経済のためや

地球環境のためにも、快適で省エネなエコハウスをお勧めするべきとは

思いながらも、一方で、「汗をかけない子供」の問題が気になります。

汗をかく能力は2歳半頃までに決まるそうです。

 

https://www.shinchou-nobiru.com/nettyusho/sweat.html

 

育児中は、夏も冬も快適な家をあえて快適に使わないという

手もあるでしょうか。

 

 

夏季休業のお知らせ

江戸風鈴

誠に勝手ながら、弊社では下記の通り、休業とさせて頂きます。

何卒、ご了承の程お願い致します。

 

8/13(月)~8/15(水)

 

~現場回想記~K 邸(基本設計は自分で)   #11  ながぬき庵竣工

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現場近くの桜は現在一分咲きといったところでしょうか。設計開始から約一年が過ぎ、「ながぬき庵」の完成が近づいてきました。登山好きな50代夫婦の終の棲家は、絶好の眺望と窓から見える丹沢の山並みのような屋根。樹齢120年の大黒柱に支えられたリビングは森の中を感じさせる癒しの空間です。

以下はお施主さんが贈ってくれた漢詩。

 

~廬を結びて人境に在り

 しかも車馬の喧(かしま)しき無し
 君に問ふ何ぞよく爾(しか)ると 

 心遠ければ地自ら偏なり
 菊を采る東籬の下悠然として南山を見る
 山気日夕に佳(よ)く飛鳥あひ与(とも)に還る
 この中に真意有り弁ぜんと欲して已(すで)

 に言を忘る ~


                              古詩十九首 飮酒 其五

 

訳:

隠遁して暮らす庵は、(それほど)人里から離れてはいない。(隠者は世間では人里から離れたところにいおりを結ぶそうだが、わたしは)人々が住んでいる俗なところに住まいを構えている。俗世間に住んではいるものの訪問客がしばしば来て、その乗り物の車馬の音が騒々しい、ということはない。どうしてそんなことができるのか。

心情、思想状況が超然としていれば(住む)地もヘンピなところになる。東側のまがきのもとで菊を摘む。

心はゆったりとして南山をながめる。

山の様子は夕暮れ時が美しくよい。

飛ぶ鳥が群をなして一塊りになって帰っていく。

この(自然の摂理の)中にこそ真実の姿がある。

言おうとしても、とっくに言葉を忘れてしまった。


掲載日:2009.03.27

K邸の現場回想記はこれにておしまい。

 


~現場回想記~K 邸(基本設計は自分で)   #10  石焼芋、銘木屋さん訪問など

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お施主さんと銘木屋さんに買い付けに行きました。それにしても、銘木(床柱や床框など)の値段はどうやって決まるのか? いつもは産地の銘木店の値段を見ているので、今回値段を見て、目ん玉が飛び出しました。
しかしまぁ、お施主さんもよく心得たものでバッチリ値切ってご購入。良い買い物ができたようです。

 

ながぬき庵は、躯体工事がほぼ完了し、そろそろサッシが届く頃です。この現場は秦野でも珍しく眺望の良い場所で、毎日の現場管理もピクニック気分です。お茶の時間は大工さん達と楽しくやってます。山好きなお施主さんの影響で私たちも登山に挑戦することになりました。これまでに骨董品好きのお施主さん、車好きのお施主さん、自転車とマラソン好きのお施主さんもおられました。良いか悪いか、私の趣味はすぐに施主に影響されます。従いまして、私はこれからしばらく「山岳部」ということになりそうです。 

 

 薪ストーブを設置するながぬき庵では、工事中の木くずを集めて薪にします。捨てれば処分費がかかります。無垢の木材の切れ端はほぼすべて保管しています。数万円の節約になるはずです。

それにしても集め過ぎました。こんなに集めたら保管場所がありません。急遽、一部を石焼芋と交換しました。焼き芋屋さんも助かり、こちらも助かりますが、焼き芋屋さんがあまりに沢山くれるから、今度は芋が多すぎました。

 

 掲載日:2009.02.9

 


~現場回想記~K 邸(基本設計は自分で)   #9 上棟

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今日は東京タワー開業から50年目の記念日だそうで、当時の困難を極める工事の様子をテレビで見ました。日ごろパソコンでの設計やクレーンでの現場作業に慣れきっている私としては、やや後ろめたいような気分になります。現代の私たちがコンピュータとクレーンなしでやれるでしょうか。

 

敷地と道路に2mの高低差があり、しかも建物形状が複雑で工事が大変だ。などと言っていては叱られそうです。

「ながぬき庵」は年内にすべり込み、夕暮れにすべり込みでなんとか上棟しました。関係者の皆様、大変お疲れ様でした。近隣の皆様、大変お騒がせ致しました。

夕方頃からまた寒くなり、降って来た雨も丹沢では雪に変わったようです。

掲載日:2008.12.23

 


~現場回想記~K 邸(基本設計は自分で)   #8 コンクリート打設

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雨で一日延期になりましたが、基礎ベースのコンクリートを打設しました。上棟までの間は毎日の天気予報が気になります。職人さんも高齢化が進む中で、若手バリバリの鳶さんコンビは頼もしい存在です。なんでも現在30歳で同級生だとか。工事写真を撮ろうとカメラを向けるとカメラ目線になるようなので、二人並んでもらって撮りました。


コンクリート試験を行いました。木造2階建住宅ですと試験を行うことはまだ少ないようですが、これからは増えてくるのかも知れません。スランプ値、空気量、塩化物量を現場で確認し、圧縮強度試験のためのテストピース採取を行いました。

掲載日:2008.12.08

 

 


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~現場回想記~K 邸(基本設計は自分で)   #7 鉄筋マチガエた!

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夕暮れが早くなり、この季節の現場作業は16:30には片付けが始まります。一日が短いですね。

今日は午前中で鉄筋加工が終わり、私も手伝って現場に搬入。組み合わされた鉄筋の重みはかなりのもので、いい汗かきました。そして、さぁ組もうかという時、あばら筋の加工寸法が間違っていることが発覚しました。どうも工場加工分のようです。

 
基礎外周のあばら筋が5センチ長い。全部で197本。このままでは基礎上端のかぶり厚さが全然足りません。鉄筋の工場加工は早くて便利ですが、ひとつ設定を間違えたら全部NGですからね。親方が工場との打ち合わせで間違えたか、工場が間違えたかは定かではありませんが、明日また加工してもらうことになりました。

写真はがっくりと肩を落とす鳶のW君。あなたが悪いわけじゃありません。誠実に対応してくれて、どうもありがとう。早く気づいてよかったですね。

また明日頑張りましょう!

掲載日:2008.12.03



~現場回想記~K 邸(基本設計は自分で)   #6 地盤改良工事

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ご近所の皆様、大変お騒がせ致しました。
ながぬき庵は地盤改良工事が完了しました。建築工事前にご挨拶には伺いましたが、朝から25トンのクレーンや地盤改良マシンが現れたので、驚かれたことと思います。敷地が道路より2Mほど高いので、重機を上げるのにクレーンが必要なのです。それにしても25トン車は大きいですね。もうこんなに大きいのが来ることはありませんのでご安心ください。

 

今回は「アースコラム工法」。直径60センチの穴を掘って、セメントと土を混ぜながら、柱状の杭を地盤に埋め込んでいきます。基礎梁の設計を考えながら、柱軸力の大きな箇所の下に来るように改良体を配置していきました。地盤改良会社さんから提示される配置案を少し修正した形です。


掲載日:2008.11.08

 


~現場回想記~K 邸(基本設計は自分で)   #5 構造木材到着

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奈良県の製材所からスギとヒノキの構造木材が15トントラックで到着しました。一旦、造園屋さんの資材置き場に荷卸して、一部を大工さんが手加工のあと、4トンのユニック車で数回に分けて現場に搬入します。

待ち構えていたクレーンと大工さんとトラックの運転手さんと私で約1時間、まずはつつがなく荷卸完了。

 
丸太の写真は今回のヒノキ大黒柱に大工さんが芯墨を打ったところ。重さは約300kgありました。年輪の数を数えてみると125個までは数えられました。伐採してから何年か寝かせてあったらしいですが樹齢125年とすると、この木が生まれたのは1883年(明治16年)ということになります。その頃の日本は日清・日露戦争が勃発したり、鹿鳴館が落成した時代です。なんの因果か2008年からは「ながぬきの家」の大黒柱を勤めることになりました。この柱は5本の梁を受けとめますから、山に立っていた頃よりも大変かも知れませんね。

いつかこの家が解体される時、次の時代の人がこの木にまた新しい役割を与えてほしいと思います。

 

掲載日:2008.12.13

 


~現場回想記~K 邸(基本設計は自分で)   #4 架構モデルとVE検討

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構造設計も佳境に入り、構造V/Eの検討と構造再計算の打ち合わせを行いました。左の画像は構造設計の過程で制作していった架構モデルです。

この敷地では擁壁の周囲で地耐力が不足し、セメントソイル方式での地盤改良を予定しています。通常、木造住宅規模ですとこの地盤改良と基礎を切り離して設計することがほとんどですが、鉄筋の高騰が著しい昨今、必要以上に基礎に余力を持たせるのは、とてももったいないお話です。今回はこの余力の部分がかなりのコストアップ要因となっていました。
鉄筋の値段が数年前の倍以上になっているようで、40万円ですんだものが80万円超になるわけですから、少々の設計費用をかけてでもVE検討する価値は充分にあります。基礎工事の手間も省けますし。

当初は基礎を頑丈に造って、地盤改良を軽減できないものかと考えてましたが、この方法ですとどうしても鉄筋、コンクリートとも量が多くなります。そこで考え方を変えて、地盤改良を全面的に採用し、基礎の立ち上がり(基礎梁)部分を現状より補強、ベース部分はシングル配筋にするなど軽減して再計算することにしました。

改良体があるので、砕石も薄くします。コンクリート量はさほど軽減できませんが、砕石、鉄筋量はかなり軽減できそうです。木造住宅の構造設計を侮る無かれ!

 

V/E:ヴァリュー・エンジニアリング:

機能を下げないでコストを調整したりすること。

掲載日:2008.10.26

 


~現場回想記~K 邸(基本設計は自分で)   #3 薪ストーブ

薪ストーブ
薪ストーブ

今日は薪ストーブの最新情報を調べました。
コツール、バーモントキャスティング、ダッチウエスト・・・が3強といわれるメーカーです。

以下のサイトを見つけました。
■Flame Watchers
http://flamewatchers.com/

 

暖炉や薪ストーブは使いこなすのに手間隙のかかるもの。このサイトの中では、登山やサイクリングに例えて薪ストーブを語っていました。
便利さや安さを追求するなら、山に登る必要などないし、用もないのに自転車で遠出する必要もない。薪ストーブは手間隙かけることで火を見守るときの心の平穏を得、冬を楽しむための実用的なレジャーなのであると。

実用的にはもちろんのこと、リビングでの無為の時を充実させるためにも、薪ストーブや暖炉は伝家の宝刀です。

建築側の工事も必要ですので、やはり新築時の設置が理想的ですね。二重煙突が壁を貫通する場合には以外に大きな穴が必要ですよ。

手間のかかる薪ストーブが冬のレジャーなら、丁寧に住まいをつくることは人生のレジャーと言えるでしょうか。

掲載日:2008.03.24

※写真は完成後に撮影したものです。

※本文を一部編集しています。

 


~現場回想記~K 邸(基本設計は自分で)   #2 地盤調査と保証のこと

スウェーデン式サウンディング調査
スウェーデン式サウンディング調査

地盤調査に立合いました。
現在は造成されていますが、国土地理院発行の土地条件図によればこの現場は地形区分上は「斜面」に分類されます。造成から約2年が経過してはいるものの、鉄筋コンクリートの擁壁付近は、地耐力が出ませんでした。

まだ基本設計のまっ只中で、間取りや建物の形が決まった段階ですが、ここで得られたデータは今後の実施設計や予算計画に反映していきますから、設計の初期の段階で地盤調査を行うことは、設計者にも施主にも大切な手順です。


よく聞く地盤保証とか建物の10年保証。
私も分離発注で施工するときはかけています。ここでよくお施主さんは勘違いして、10年間は何があっても保証されると思ってしまうようです。しかし、この保証というのはあくまで瑕疵についての保証です。行った地盤調査や地盤改良、建物の施工について保証内容に該当するような瑕疵(いわば失敗)があった場合に保証しますといっているだけのこと。地震や台風で地盤や建物が破壊した場合には免責なのです。

「俺の家は○○の10年保証がついているから大地震が来ても安心だ!」などという思い込みをしてませんか?


 本当に安心したいなら、設計と監理をしっかりやって、丹念に工事記録を残し、完成後は火災保険や地震保険をかけるくらいしかありません。もちろんこの保険とて完璧ではありませんが。


掲載日:2008.06.01






~現場回想記~K 邸(基本設計は自分で)   #1 出会い

初見した敷地からの眺め
初見した敷地からの眺め

新しい依頼主(候補)の敷地を下見してきました。
市内の市街化調整区域際の某所。高台で景観が良く、調整区域のためこれ以上建物が建つ心配もない、とても静かな敷地でした。晴れた日には富士山も見えるそうです。

 

この土地を買われたのは50代くらいのご夫婦。すでに住まいの構想はかなり練られており、模型までご自分で作っておられました。それもそのはず、ご主人は大手ゼネコンにお勤めとのことでしたから、模型くらいは朝飯前といったところでしょうか。

今回はたまたま建築士同士で話が早いですが、その分を割り引いても、私達との付き合い方が上手な方とお見受けしました。これは何も難しいことではなく、要するに人と人が相手の立場で考えられるかどうかですよね。

 

【住まいのつくり方―建築家といかに出会い、いかに建てるか】(中公新書)   

プレファブや建売住宅に満足できない方は是非読んでみてください。

 

掲載日:2008.03.06


~現場回想記~I 邸(30代子育て中のご夫婦)   #13 オープンハウス

画像をクリックすると拡大表示されます。

北風の冷たい週末でしたが、今回のオープンハウスには、
合計20組の方々にお集まり頂きました。

ご近所さんや、設計仲間、OB施主のSさん、Nさん、Gさん、次の施主のTさん、そしてタウンニュースを見て来てくれた方。貴重な時間を割いて見学にお越し頂き、
ありがとうございました。この2日間は、新たに完成した「愛すべき住まい」と共に至福の時を過ごさせて頂きました。

この家に明かりが灯り、一家の幸せな暮らしを感じたときが、私にとっても最高に幸せなときです。

まずは一通りの工事を終え、竣工を迎えますが、施主の家づくりはまだまだ続きます。数十年たって、生活の匂いが染み込み、ご家族も建物も成熟したときが本当の竣工といえるでしょう。
2037年頃の I 邸の姿を楽しみにしています。

 

Give me a winter. (私に冬を与えてくれ)
Give me dogs.      (私に犬を与えてくれ)
And you can have the rest. 

(あとは、おまえにあげる)~

愛読書の中のある探検家の言葉です。

私は今、そんな心境。

 

掲載日:2007.02.08

I邸の現場回想記はこれにておしまい。

 


~現場回想記~I 邸(30代子育て中のご夫婦)   #12 軒先の情緒

軒先の情緒
南側の軒先

大きく突き出た軒先は、夏の晴れた日には深い影を落とし、 厳しい夏の日差しを遮り、冬は低い日差しを 部屋の奥まで取り込みます。 雨の日に窓を明け、雨音を楽しむことができます。 軒先が生み出す暮らしの情緒は、少なくありません。

鎌倉時代の末期、吉田兼好という人が徒然草の中で 「住まいは夏を旨とすべし。」 と書いているのはあまりに有名。

言うまでもなく、「家は夏のすごし方を考えてつくるべき。」という意味ですが、 降水量の多い日本では、雨も無視できない要素です。 1年間で1mm以上の雨が降る日は神奈川県でも100日くらいあります。 つまり3日~4日に一度は雨の日です。 年間の降水量は熱帯地域とほぼかわりません。

敷地の広さ等、いろいろと制約のある中ですが、いかに雨の日に過ごしやすくするか、雨をいかに楽しくするかは、 日本の暮らしの大切なエッセンスです。



参考:「人生の教科書 家づくり:藤原和博著」


掲載日:2006.11.11



~現場回想記~I 邸(30代子育て中のご夫婦)   #11 上棟に思う

上棟作業
上棟の作業中

前日までの雨がうそのように10/7(土:大安吉日)は、
気持ちよい秋晴れとなり、またひとつ上棟の日を迎えました。当日はかなり暑くなり、大工さん達も高齢化しているせいか、午後の作業は急にスピードが落ちましたが、何とか怪我もなく予定した工程を終了。

 

”家づくりは聖職なり”という看板をどこかで目にしました。どんな会社かは知りませんが、この言葉には素直に共感します。今の世の中、聖職なんかどこにあるのか分かりませんが、一生に一度の家づくりを託された私達こそ「聖職」であるべきですね。

 

掲載日:2006.10.14

 


~現場回想記~I 邸(30代子育て中のご夫婦)   #10 木の家は100年の計

奈良県の製材所
奈良県の製材所にて

お施主さんと産地の製材所を訪問しました。身近な暮らしのことから、地球環境のことまで、少し踏みこんで考えてみることで、”木の家”への愛着は深かまっていきます。


今回も奈良県産のヒノキと杉で造る家です。木には人と同じように一本として同じものはありません。 良い環境でスクスクと育った木もあれば、風あたりの強い場所や、陽の当たらない場所で苦労しながら育った木もあります。人も木も性根はいろいろ、私のようにヘソが曲がったのもあります。 

法隆寺の棟梁、故西岡常一氏は、好んで癖のある木を選び組み合わせたそうです。その域には遠く及びませんが、製材所では現代の木挽き棟梁が、適才適所のマネジメントに奮闘しています。

以下は『木のいのち、木のこころ』(天)西岡常一著からの引用です。

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依頼主が早よう、安うといいますやろ。あと二割ほどかけたら二百年 持ちまっせというても、その二割を惜しむ。
二百年持たなくても結構ですっていうんですな。
ものを長く持たせる、長く生かすということを忘れてしまっているんですな。昔はおじいさんが家を建てたらそのとき木を植えましたな。
この家は二百年持つやろ、いま木を植えておいたら二百年後に家を建てるときにちょうどいいやろといいましてな。

二百年、三百年という時間の感覚がありましたのや。
今の人にそんな時間の感覚がありますかいな。
もう目先のことばかり、 少しでも早く、でっしゃろ。
それでいて「森を大事に、自然を大切に」ですのもな。

木は本来きちんと使い、きちんと植えさえすれば、ずっと使える資源なんでっせ。鉄や石油のように掘って使ってしまったらなくなるというもんやないんです。植えた木が育つまで持たせる、使い捨てにしないという考えが、ほんのこのあいだまでありました。
本来持っている木の力を生かして、無駄なく使ってやる。
これは当たり前のことです。当たり前のことをしなくなったですな。

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掲載日:2006.09.17

 

 


~現場回想記~I 邸(30代子育て中のご夫婦)   #9 契約会

契約会での職人とお施主さん
契約会での職人とお施主さん

見積もり収集が終わり、約4%の予算調整を経て、今日は主要な専門工事業者さん達とお施主さんとの契約会を行いました。ここで分割工事請負契約を交わします。

フローティング基礎は、通常の鋼管杭基礎に比べ、基礎工事全体で105万円ほどのコストアップとなり、採用は断念しました。


建設会社やハウスメーカーの一括請負の場合は請負契約書は 1種類2冊だけですが、分離発注の場合には契約する業者の数だけ(今回は11種類22冊)契約書を作ります。
各専門工事業者さんは、下請けではなくそれぞれが元請となります。ここから先は、建築士と施主だけの仕事ではなく、大工さんを中心にいろいろな職人さんが加わり、心強い限りです。10/中旬の上棟、来年2/末竣工を目指して、いよいよ現場が忙しくなります。


掲載日:2006.09.10



~現場回想記~I 邸(30代子育て中のご夫婦)   #8 工藝の道

       

今日は良書の紹介です。

民芸論の柳宗悦(ヤナギ ムネヨシ)が書いた『工芸の道』。民芸運動始まりの書と言われるこの本は、昭和2年の雑誌連載に始まり、昭和30年に初めて出版されたようです。

現代の避けようも無い資本主義、弱肉強食の世の中で、
著者の論の全てにうなずけるわけではありませんが、
『工芸』という言葉をそのまま『建築』もしくは『住宅』に置き換えて読み進むうち、柳 宗悦独自の美に対する見方、考え方が今日でも色あせていないばかりか、なおさらに新鮮に感じられます。

見るために造る美術の美と使うために造る工芸の美。

私が係わる住宅は実用に即した飾らない器でありたいとの
思いを強くします。

 

(以下、本文より引用)

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美よりも生活を救えよと人は云う、美は二義であると人は思う。だが生活が美に悖(もと)るなら、真の生活にも悖るのである。美は娯楽ではない。生活をして真の生活たらしめる大きな基礎である。

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掲載日:2006.08.19


~現場回想記~I 邸(30代子育て中のご夫婦)   #7 地鎮祭、見積もり開始

地鎮祭の祭壇を準備する神主さん
地鎮祭の祭壇を準備する神主さん

計画中のI様邸は実施設計を終え、見積もりに入りました。これからしばらくは、予算書との格闘です。


そんな中、今日は地鎮祭がありました。
今日の地鎮祭は神式で行われました。
(仏式やキリスト教式もあるようです。)
建売住宅などでは、地鎮祭や上棟式などの祭事を省略してしまうことも多いようですが、費用はかけなくても感謝の気持ちを込めて、何か行ったほうがよいと思います。


昔の人が家を建てるとき、森の木を伐り、木や草が生えている土地をならし、職人衆が集まり、礎石を据え、柱を立て・・・。
多くのものを頂いて家を造っていくという幸せに感謝の気持ちを込めて、山海の神々にお供えをして祈り、捧げました。家を商品とか耐久消費財と考えがちな現代では、形式的になったり、つい忘れてしまうかも知れませんが、
こんな気持ちを皆が持っている工事はきっとうまくいきます。大切にしたい文化です。


掲載日:2006.07.29


~現場回想記~I 邸(30代子育て中のご夫婦)   #6 模型

家づくり 模型
検討用の模型

設計中のI様邸は基本設計の最終段階で、白模型の製作に入りました。今回のI邸では、1/30とかなり大きめ。

手間ひまを惜しまずリアルな模型を製作します。
施主のためでもあり、設計者自身のためにもなります。

今回は縮尺1/30でかなり大きめにつくりはじめました。
(本当は1/10でタタミ1枚くらいのをもっとリアルに
 作りたかったのですが、作業スペースの不足であきらめました。)内部の造作までつくり込むので、延べ3日~5日かかる見込み。
模型を丹念につくると、物づくりの実感が沸いてきます。


掲載日:2006.05.27


~現場回想記~I 邸(30代子育て中のご夫婦)   #5 羊毛断熱材

羊毛断熱材
羊毛断熱材:ウールブレス

設計中のお施主様の希望で、羊毛断熱材について検討してみました。3年くらい前に一度、検討した時よりもかなり価格が下がっていました。今回は採用させて頂くことになりそうです。
羊毛を断熱材に使用してしまうのは、もったいないような気がしていましたが、価格が安くなっているのが以外でした。また、セーターみたいに虫に食われる心配もなさそう。省エネルギー等級4レベルの断熱性能でグラスウール24Kgと比べると、2.5倍くらいのコストで施工できそうです。以前は4倍から5倍くらいだったと思います。
しかも、良く伸びるので工事もしやすい。(タッカー釘で留めるだけ)


新聞紙からつくったセルロースファイバーもあらゆる面で
優れていて捨てがたいですが、こちらはグラスウール24kgと比べ、同レベルの断熱性能で3.5倍くらいのコストアップ。(価格に見合った性能はあると思います。)
どちらも吸湿性能が高く、気密工事を推奨しないところが気に入っています。


注)気密工事をしないと、品確法の等級4(次世代省エネ基準)には合いませんが、この基準がそもそもグラスウールを前提にしてつくられているので、これが全てとは考えていません。


掲載日:2006.04.23





~現場回想記~I 邸(30代子育て中のご夫婦)   #4 概算予算計画 

概算予算計画書
計画段階での概算予算計画書

基本設計中のI様邸で概算の予算計画に入りました。
建物の間取りや形が煮詰まってきたところで、可能な限りの積算をします。想定した構造材や仕上げ材、設備などを合計して建築費を割り出し、設計監理料や登記費用、水道加入金、引越し費用…などなどその他の諸費用も合計したプロジェクト全体の予算を算出します。
今回はあくまで間取りを優先して、構造材の見せ方から
仕上げまで、グレード変えて3パターンつくりました。
一番高い仕様と低い仕様とでは700万円以上の差額が生じています。要望と予算のすり合わせ作業はまだしばらく続きそうです。 

設計開始の時点で、お施主さんからご予算を教えて頂きますが、住宅展示場等のパンフレットから身の丈にあった豊かな発想など生まれてくるはずもなく、要望と予算はかけ離れています。 そのため設計の中で、住まいの重要性や社会性を再認識して頂いたり、経済観念を見直して頂いたり、暮らしについて、もう一度真剣な問いかけをする作業は、欠かすことが出来ません。 

 

掲載日:2006.04.07


~現場回想記~I 邸(30代子育て中のご夫婦)   #3 地盤調査   

地盤調査:スウェーデン式サウンディング試験
地盤調査:スウェーデン式サウンディング試験

基本設計中ですが、早めに地盤調査を行いました。このあたりは軟弱地盤が予想されます。もし地耐力が不足する場合には地盤改良工事が必要となり、予算計画に影響を及ぼすからです。

行ったのはスウェーデン式サウンディング試験(木造住宅程度の建物では、もっとも多く用いられる調査方法)。結果は予想通りの軟弱地盤で、支持層は10m位下でした。長さ11mの鋼管杭を36本打ち込んだ場合の杭工事費は約120万円。2階建延べ43坪の建物なので約2.8万円/坪のコストとなります。ここまで地盤対策に費用がかかるとなると、地盤置換工法も視野に入れるべきと考えました。単純に言えば、発砲樹脂の上に建物を乗せて、軟弱地盤の上に浮かせるという工法です。初めて聞いた人は驚きますが、土木の世界ではさほど珍しいことではありません。今後、実施設計完了の時点で見積もりを取り、結論を出す事にします。

掲載日:2006.03.31

 


~現場回想記~I 邸(30代子育て中のご夫婦)   #2  間取り   

間取り図
打ち合わせ用間取り図

今日も打ち合わせがありました。
思ったよりも間取りに関する意見がお施主さんから沢山出てきました。最初のプランをかなり検討されたようです。

早い段階から設計の手がかりが沢山出て来るのはありがたいことです。プランを修正して2週間後に再度打ち合わせをすることになりました。
徐々に的が絞れてくるとプランにも力が入ります。同時にお施主さんのほうは周囲の人達に相談し、意見を求めたりします。これは当然の事ですが、この周囲の人々の大部分は、先日書いた平均的住宅像を持っているから要注意です。せっかくのお施主さんの個性は次第に平均的なものになってゆきます。建売住宅やマンションの世界では、同じ面積でも部屋数が多いほうが売れるそうで、3LDKより4LDK、4より5・・。
目的別に部屋を区切るという事は、プライバシーは確保できますが空間の質を低下させます。細かな部屋が廊下に接続するという、旅館のような間取りを作ってプライバシーを確保する事が、家族の間にどこまで必要か(特に子供は)一度立ち止まって、考えてみたいところです。西欧の生活理念にある「プライバシー」が権利の主張なら、古来から日本の生活理念にある「遠慮」は、他人への思いやりや心づかいを育む。これは疑いようのない事実でしょう。
省エネという観点からは、少しの弊害はあるにせよ、家の中でのふれあいや心づかいから、隣近所へのそれにもつながっていく気がします。プライバシーという言葉に適当な日本語訳はないそうです。ご参考まで。

 

参考図書:

「日曜日の住居学:宮脇壇著」
「暮らしから描く快適間取りの造り方:吉田桂二著」

 

掲載日:2006.02.10

 


~現場回想記~I 邸(30代子育て中のご夫婦)   #1   間取り   

打ち合わせ用の間取り図で周囲の景色も確認
打ち合わせ用の間取り図

正月明けから、新しいお施主さんの設計に入りました。まずはお施主の要望通りに間取り図を作ってみる、間取りのパズル。要望の間取りが敷地に納まることは契約前の調査から分かっている。周囲の建物との位置関係や景色の見え方も確認する。
さて、ここからが重要で、近隣との関係も考えながら、どうやって施主の実生活引き出し、間取りに落とし込んで行くかだ。間取りは生活そのものを規定してしまう設計の中でもっとも重要な作業で、数ヶ月間かける。(ことが多い・・)ほとんどの施主の要望は、部屋数と設備に集中する。2階に子供室2つと寝室、1階にLDKと客間にする和室と水まわり・・。お決まりのパターンが施主の頭には刷り込まれている。この間取りが悪いとは言わないが、何故刷り込まれているか、本当に自分達もそれでいいのか、くらいは考えてみる必要があるだろう。そこで私は提案を始める。家づくりを機にもう一度、家族の生活や子供の教育、ご夫婦のあり方についてみつめ直してみませんか?と。施主のためになる本を読んでもらおうと貸し出したりもする。施主の家です。私が住むわけではありません。施主が決めるべきです。私たちに良い仕事をさせ、ご自身も満足されるのは、間違いなく自分の頭で考える方だと思います。 

                    

掲載日 2006/01/26